シリコンバレーと世界中のスタートアップ文化を象徴する存在であるナヴァル・ラヴィカント氏。
インドのデリーで生まれ、アメリカに移住し、連続起業家としてエピニオンズなどのスタートアップを立ち上げ、TwitterやUberなどへのエンジェル投資家としても活躍され伝説の成功者となった彼の本を読み、私が強く心に残った言葉を紹介します。
努力量は勝負を決めない―方向を探り、定めよ
『努力は富とほとんど関係ない。「何をするか」「誰とするか」「いつするか」を理解することである。』
『努力は大事だが、それを理解することがずっと大事で、努力を正しい方向に向けなくてはならない。』
私はこの最初のページに書かれた言葉にドキッとしました。努力は大事だけど、それを向ける方向を理解しより大事に決めなくてはならないとこの本には書いてあります。
漫然と努力をするにしたって限界はありますし、それを100%ものにしようと思うのであれば、しっかりと自分の努力の先を見据えてやらなくてはならないことを痛烈に感じさせてくれるフレーズです。
100%のめり込めないなら大差で負ける
『今すでに得意でないのなら、夢中でないのなら、君には向いていない―君が本当にのめり込んでいるものに集中しよう。』
『君が100%のめり込んでいなければ、100%のめり込んでいる誰かに負ける。しかも大差で負けてしまう。』
最近ではSNS等で好きなことを仕事にされている方々をより沢山見ることや感じることが多くなったと思います。
その方々も、舞台の裏では血の滲むような努力を沢山されていることだと思います。
ただ、それも自分で方向性を決め、得意なことや好きなことを夢中で行っているからこそ、今の地位があるのだろうとこの言葉で私は思い起こされました。
そしてその好きなアイデアの領域には複利が発生し、レバレッジが大きく働くからより大きな仕事になり、自分らしさで競争を抜け出していくのでしょう。
楽な選択、つらい人生。つらい選択、楽な人生
『選択肢が2つで、どちらも優劣がつけがたいときは、短期的な困難や苦痛が大きいほうの道を選ぼう。』
『人生のどんなこともそうだが、例えば運動では短期的な犠牲を進んで払えば、長期的利益(健康)が得られる。』
この本の中でどれか一つ好きな言葉をあげるとしたら、私はこの言葉を選びます。それくらい好きな言葉でこの本に出合えてよかったと思えるほどの喜びを感じます。
人間だれしも、楽をしたがる生き物なので、より楽で簡単な方を選びがちですが、ここではその甘い考えを一刀両断してくれました。
仕事にしろ人生にしろ、つらい選択を取ることによって未来が楽になったり自由になったりする。常に長期的なものの見方をするようにこの言葉が教えてくれました。
幸福とは欲望のない状態、とくに外的なものへの欲望がない状態
『欲望が少なければ少ないほど、物事をあるがままに受け入れることができるし、心が雑念で揺れ動かなくなる。』
『私にとっての幸福とは、苦しまないこと、欲しないこと、未来や過去のことを考えすぎないこと、今この瞬間とありのままの現実、あるがままを受け入れることだ。』
『世界は君の感情を照らし返す鏡でしかない。現実は中立的だ。』
凄く深いセリフだと思います。ナヴァル氏の考えの根幹はこの部分にあるのではないかと私は思います。
外的なものへの欲望を少なくし、今のこの瞬間をありのままで受け入れること、それができる人はとても少ないと思います。
なにせ人間は欲望に塗れてますし、その欲望が人間をここまで進化させてきたと私は思うからです。
けれど、そのしがらみを捨て、あるがままの状態を受け入れることで、ノーマルな考え方や今生きていることへの小さな幸せを感じ取れるのではないかなと思います。
そしてそれこそが、ナヴァル氏が成功するに至った思考法と哲学感なのだと思います。
おわりに
この本にはもっと多くの金言が眠っています。一部を抜粋し、私の好きなフレーズだけを挙げさせていただきましたが、とてもためになる本です。
仕事が終わって、ゴロゴロしていた私はこの言葉たちによって、少しでもなにか未来のために行動するように考えを変えて、せめて本を読んで知識を蓄えたり勉強したりすることを決めました。
意外と大人になって勉強することは、子どもの時と違って強制されていないので、勉強するのもしないのも自由という感じで、学生の時のやらされている感がなくてすごく私は好きだということに最近気づきました。
この記事を読まれた方も、少しでもこの本を読んでいただけるときっと霞んでいた何かが取り払われて、ありのままの自分と向き合うことができるのではないかと私は思います。
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