感動しました。私の一生をかけての読み続ける本に出合えました。
読み終わった後に、余韻に浸り、また気に入ったページを読み返す。
久しぶりに心を打たれた本でしたので、この場を借りて少しご紹介させていただきたいと思います。
本多静六さんとは
本書を語るうえで、本田静六さんとはどのような人物であったのか
1866年、現在の埼玉県に生まれ。現在の東大農学部での落第やドイツの留学を経験し、
1892年に東京農科大学助教授となり、1900年には教授となる。
また、研究生活の間に原稿執筆、植林・造園・産業振興など多方面で活躍され、
独自の蓄財投資法と生活哲学を実践して財産を築かれた方です。
本多式四分の一貯金
最初に心を掴まれたのは、給与の四分の一を貯金すること。
しかも、これを実行に移したのが当時25歳で家族9人を養いながら、
貧乏をやっつけるためには給与の四分の三で生活するしかないと一大決心し、どんなに苦しい時でもこの生活を続けられました。
貰った給与のうち最初から四分の三しかないと考えて生活することは、
現代でいうなら給与を貯金用の別口座に入れてもらうようなこと。
それを遠い昔の先達の方がされていることに驚くとともに感嘆しました。
それと、さすがに四分の一貯金はキツすぎる、とも。
実際に本書でも本多先生はご飯をねだる子どもを見てしまうと、歯を食いしばって耐えていたそうです。
そしてそのためたタネ銭がゆくゆくは何千万円という資産に膨れ上がっていくのですから、
いつの時代も節約や貯金というものは大事なんだなと改めて考えさせられます。
本多式生活哲学
本書の後半パートには、本多先生の考えや思考について記載されています。
対人関係のことについてや、自分の内面について簡潔に語られています。
私の好きなページは、「仕事に遠慮は無用」という言葉にハッとさせられました。
どうしても周りに気を使ったり、遠慮がちに行動してしまいがちな私ですが、
思ったことははっきりと伝え、相手に後腐れを残さないこと。
伝え方は丁寧に伝えなければなりませんが、そういうしたたかさも身に着けていきたいですね。
きっと、ちょうどそういうことに仕事で出くわしていたタイミングだったからかもしれませんが、
改めて、本を読んでいるとこういう言葉に救われ、私は前を向けてるとつくづく感じます。
最後に
この著書を読んで、派手ではないが堅実にかつ誠実に仕事と投資を行ってきた
本多先生の人柄に惚れてしまった感じがします。
カッコいい。僕もこういう歳の取り方をして、いつかは何かしらの形で若い人のサポートができる、
最低でも人の迷惑にならないような人間になりたいですね。
そのためにも、私はこの本を繰り返し思い返したタイミングで読み返し、
自分が満足できる立派な人間になりたいものです。
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